視界に入ったのは…


忘れてはいけない人。



「あ…朝井さん……」


心配そうな辛そうな表情で朝井さんは私を見ていた。
それに狼狽えるしかできない私に


「…バイト」


ぽつりと呟いた朝井さん。


「……え?」


「……ずっと来ないし、学校での噂…本当なの…?」


それだけですぐにわかった。
それが、別れた噂って事に。


「あ…は……い…」


私は体を起こしながら答える。ずっと同じ体制で寝てたのか腕と肩が痛い。


見てた夢は幸せだった筈なのに顔は涙で濡れていた。