柾樹Side あれから1か月が経った。 俺と彩音は話せないまま夏休みに突入した。 …いや正確には“話さなかった”。 先に手を放したのは俺。 もうどうしようもない。 彩音は俺の事を嫌いになっただろう… 離れていてもいつも彩音の事を考えてしまってる俺は、まだ彩音の事が忘れられない。 そんな資格ないだろうけど。 それは彩音がいないこの部屋にも慣れてきた。8月の暑い日だった。