起きたと同時に丁度鳴りだす携帯。
もう着信音には怯えなくなった。


「はい」


「もしもし?彩音?久々〜」


声の主は美菜だった。

部屋のカーテンを開ければ眩いほどの太陽。
今日も天気は快晴。


私の気分は上々。
……とはやっぱりいかない。



だけど、少し晴れた気がする。


「美菜!どうしたの?」


「どうしてるかな?っと思ってちょっと電話しただけ〜。どう実家?ゆっくりできてる?」


相変わらず私は美菜の優しさに助けられてる。



「うん。大丈夫だよ〜実家に帰って来たら何にもしなくて楽だし」


あははと笑いながらふと、窓にある観葉植物に手を伸ばす。
…お水あげないといけない。