昨日の約束通り私はお兄ちゃんと一緒に出かけた。


「で、どこ行くの?」


車の助手席に乗りシートベルトを締めながら聞いた。


「…会って欲しい人がいるんだ」


お兄ちゃんはそう言って車を発進させた。
それ以上は何も言わないお兄ちゃんはオーディオを弄って洋楽を流し出した。



会って欲しい人って…
やっぱり彼女紹介されるんだ!?


緊張するな〜


勝手に思考を張り巡らせてた私はお兄ちゃんの彼女像を想像してた。


そのまま30分くらい走った所にある喫茶店で車は止まった。


ここにお兄ちゃんの彼女が!?少しドキドキしながらお店に入った。



お兄ちゃんが店員さんに先に来てる人がいる事を伝え席に案内される。


店員さんとお兄ちゃんの後について歩いて席に行く。




………そこにはお兄ちゃんの彼女なんて居なかった。