プルルルルル… 「もしもし 美菜?」 「悠士?ごめんちょっと手離せなくて連絡遅くなったわ」 私は彩音の部屋から悠士に電話をした。 「彩音ちゃんは?」 電話越しに聞こえる悠士の声も心配気な感じで、少し低い。 「今、寝ちゃってる。あんまり寝れてなかったみたいで…」 私は彩音の寝顔をベランダから見ていた。 ここから見る空は雲一つなくて晴れてるのに、この部屋は…彩音の心は晴れない。