「来てないから聞いてるんでしょ?アンタあの子の彼氏でしょ?何やってんの?しっかりしなさいよ!」
美菜がそう怒鳴った瞬間
ガンッ
柾樹が美菜の真横の壁を殴った。
美菜は目を見開いてただ起こった事が理解できていない感じだけど。
「おいっ柾樹っ!!何やってんだよ!?」
「…だよ」
柾樹の肩を勢いよく掴めば何かを呟いた。
その表情はよく、見えない。
「あ?」
「彼氏、彼氏うっせーんだよ!俺だってどーしたらいいかわかんねーんだよ!」
ピタリと時が止まったかのように静かになる教室内を気にもせずに、柾樹はそう言ったかと思えば教室から出て行った。
ガンッ
ドアに当たり散らして。


