彩音Side



ピピピピ……ピピピピ



「ん~…」


携帯のアラーム音で目が覚めた。アラームを消そうと思い携帯を探していたら私の手に柔らかい何かに触れた。



!!?


明らかに携帯じゃない。
何?と思って目を開けて見てみると



……………!?



柾樹の手だった。



えっ…
…えーと?
まず昨日の事、思い出してみようか。


「…はよ…昨日は人のベッド占領して爆睡してましたね?」


思考を張り巡らせる時間もなくいつの間にか起きた柾樹に笑顔で嫌味を言われた。



「あ…」


そういえば昨日柾樹の家に行ったんだった。

柾樹がお風呂に入ってる間にベッドに腰掛けて寝ちゃったんだ…?


一気に思い出す昨日の事。


「ご…ごめんね?昨日は寝ちゃってて…」


「…いーよ。寝顔かわいかったし」


至極真面目な顔した柾樹。
…何言っちゃってんのぉっ!?

「…もうからかわないで!私ご飯作るからっ!後で私の部屋に来てね」


勢いに任せて言い逃げするようにして自分の部屋に帰った。