ご飯も食べ終わりみんな帰る雰囲気になってきた。
…よしよし。
店内の時計を見れば5時をちょっと過ぎたばかり。
これなら修平さんに会わずに済みそうだ。
1人ほくそ笑む俺にまさかの声。
「柾樹じゃねーか!めっずらしーココでメシ食ってるなんてなぁ」
「修平さん なんで…この時間に?」
俺の願いはあっけなく敗れ、残念な事に修平さんは颯爽と現れた。
いつもはバイト時間ギリギリに来るくせに…
「ちょっといつもより早い電車で帰って来たから早く着いたんだよ」
「そうなんですか…」
よりによって今日そんな事しなくてもいいのに…と思いながらもそんな事言えない俺はそれしか言えなかった。
「あっ!悠士もいるじゃん」
「お疲れっす~」
修平さんに軽く会釈する悠士。そのまま事務所に戻ってくれ。修平さん…
「…って事はこっちは噂の彩音ちゃん?」
「…どうも…はじめまして」
あぁ、ほら…
状況が飲み込めてない彩音の顔には“何で知ってるの?”そう書いてあった。


