――玲くん…。



芹霞。


早く"お出かけ"していればよかった。

もっともっと、君に想いをぶつけたかった。


ずっと…一緒にいたかったよ?

僕の傍から、放したくなかったよ?



いつも不安定で揺れ続ける僕は――

君に"永遠"を向けられ、愛し愛されて…

君を手に入れたと"安心"したかった。



僕はきっと、此処を抜け出れる打開策を見つける前に――

狂気の世界に"同化"する。


僕がこの女に拒絶感を覚える度、僕はそれだけで狂っていく。


この女の機嫌を取る度に、僕の心は死んでいく。


そんな気がするんだ。


もう二度と…君には会えない。


僕はもう…君の顔を見れない。


もし現実に還れたとしても、狂った僕は…君の傍には居られない。


もう――

傍に居られないんだ…。


好きなのは…

永遠に…君だけだよ。


それだけは、最後に君に伝えたかったけれど。


君は――居ない。



「さあ…玲さん。私を喜ばせてね?」



くすくす、くすくす。



狂気に満ちた世界が…


ざわついて、喜んだ気がした。