「あ、じゃあ帰るわ。 明日センターだし」 「寝ろ寝ろ、しばらく顔を見せるんじゃない」 「僕嫌われた?」 「お前が一生書けなくならないようにな」 「……ははっ」 利己的で気紛れで、残酷で無感動で綺麗で強い。 君が辿るのは、きっと茨の道だろうけれど。 君のためにきちんと描きたい。 「じゃあな、本当に寝ろよ」 「ういー」 言って、僕は狭い部屋に戻ってくる。 流しっ放しのサンホラが本当に妙に悲しくなった。