「ハンバーグもドーナツもできた!!」

良い香りがする。

「おっ、うまそうじゃん。」

「見た目だけかもよ…」

「ちょっと味見させてもらうな。」

「どう?」
花織が不安そうに聞いてきた。

「不安そうにしなくても、うまいから大丈夫。かなりうまい!!」

お世辞とか一切なく、すげぇうまかった。

花織も自分で食べてみて、ホッとしている。
「よかった。幸夜は優しいよね。友達になって、あんまり経ってないのに、こんなに優しくしてくれるし。プレゼントもくれるし。」

ちげぇよ、花織。
俺、そんなやつじゃねぇよ。

「俺、友達になったばかりの女に料理とか教えねぇし、プレゼントをやるやつでもねぇよ。好きでもない女に、こんなことしねぇよ。」