少しシュンとして席につくと、健先輩は淡々と夏休みの予定を話し出した。


そう、これからは、9月の文化祭と体育祭の準備で忙しくなる。


浮かれてなんかいられないんだな……。


でも、まぁいいか。


夏休みも生徒会の仕事があれば、健先輩に会えるし。


めげないもん……こんな事で。




会議が終わっても、外はまだ明るかった。


すっかり夏なんだなぁ。


鞄を持ち、帰ろうとした時、声をかけられた。


「彩ちゃん、ちょっと」

「?はい」


声をかけてくれたのは、健先輩だった。


いつも一緒に最後まで残る里美先輩は、なぜか今日はいそいそと先に帰ってしまい、生徒会室に残るのは、私と健先輩だけ。


すぐに話題が見つからなくて黙っていたら、健先輩から口を開いた。