「似合うじゃねぇか、涼」 「ありがとうございます、原田さん。でも、釦(ボタン)っていうのは難しいですね」 確かに釦は難しかった。 穴に金具を入れるなんて簡単だと思ったが、意外に大変だった。 「そういえば、涼ちゃん。髪はどうすんだ?」 涼ちゃんは腰の辺りまである髪を高い位置で結ったままだ。