そんなある日。



私――、葛葉涼は土方さんから許可をもらい、江戸の街を歩いていた。


どうしても、行きたい場所があったから…。



「此処だ…」



私がどうしても行きたかった場所…、それは実家があった場所。



実家は私が京に行く時、取り壊してもらったから、何も無い更地になっている。