「未音、どこ行くの?」 不思議そうに問い掛ける瑠奈に、ちょっとね、と答えて階段を上がる。 来たのは一年生の教室。 ここで全てが始まった。 懐かしいな。 窓から差し込む優しい光も。 舞う桜も。 前に柊が座ってた席。 その席を見ると、まるで柊が座ってるみたいで。 校庭から、賑やかな声が聞こえる。