「……」 未だに俺は、状況があまり理解できていなかった。 つい昨日、モルモットならぬロールキャベツ男子と、怪しい腐女子に襲われ、間一髪、音速なみの速さで逃げた。 「はぁ……」 寝不足だ。 頭がボーッとする。 焦点が合わない。 よりによって今は……科学だ。 「で~ベンゼン環については、これで終わりかな……あれ?直井珍しく寝不足?」