「美莉亜~♪一緒に帰ろうぜっ!」




ザワつく教室で、バッグにいろいろ詰めていると、急に名前を呼ばれた。



猫かぶり王子の登場に、皆のさっきまでのお喋りは一瞬で止まり、あたしに視線が集中する。





うわ~…。
視線に負けて、コソコソと支度を終えて足早に教室を出た。



「奏!あんな目立たないでよ!」

「は?」

「校門で待ってるとかでもいいじゃん…」



わざわざ教室まで迎えに来なくても…。


「タダでさえ奏は目立ってるんだから…」


明日は女の子から質問攻め決定…。