真奈と寛子は、咲子の遺体を寝袋に入れた。 ドライアイスと一緒に。 電話が使えない以上、こうするしかなかった。 「やっぱり、毒物によるものだね」 真奈がそう言った。 真奈は現在、医療関係の仕事をしているから詳しい。 「ただ問題なのは、誰がいつ毒物を入れたのか。 あの毒物は即効性のものじゃないと思う。 だから、いつ入れたのか絞り込むことは大変だね」 未だそのままにしてある食事を見ながら言う。