バスの時間は、招待状に書いてあった。 優梨は菜々と一緒で17時と書いてあったから、何の違和感もなく駅に来た。 だけど、バスに乗り込んだのは、たったの2人。 変だと思いながらも、バスは出発した。 「あ、そうだ。 菜々の彼氏に逢うのって、今日が初めてだよね」 「そうだよねっ。 優しくて、いい人なんだよっ!」 「分かってるよ」 菜々は必死に言った。 その表情は、今にも泣き出しそうだった。