美和side

ピーンポーン……

響き渡るチャイム。
誰だろう…

今日は平日だし、今はまだ10時前。

もちろんのこと両親は仕事に出かけている。

出なきゃダメかな……
居留守、使っちゃおうかな………

そんな風に考えていた時、玄関の扉が叩かれる音がした。


居るの、バレてるみたい…
えぇい出ちゃえ!!

そんな感じで扉を開いた。
すると……

「…美和っ!!…はぁ…はぁ」

息を切らした陸翔がいた。

なんで…?
今日は学校だよ、テストだよ?

制服を着ている陸翔。
もしかして、学校から走って来たの…?


そんな姿に胸がキュッと締め付けられた。
「話、しに来た…。上がっても…?」
遠慮がちに尋ねる陸翔。

話、ってなんだろう……

よく分からなかったけど、コクンと頷き家の中に陸翔を入れた。


「…お邪魔しまーす…」
キョロキョロしながら靴を脱ぐ陸翔。

緊張、してるのかな……


そんな風に思いながらも陸翔を部屋に案内した。