俺とその子は急いで落ちた中身を拾った。 そして、最後の1本。 赤のボールペンを俺が拾い、その子に渡した。 “ありがとう” そんな言葉を期待していたけれど、彼女は俺にぺこりとお辞儀をすると早足で廊下に並んだ。 急いでるからか、 と、勝手に解釈をして俺も列に並んだ。