目を擦る。


もう一度目を擦る。




「あたしが…一番上に書いてあるように見えますが、」





……いやまさか、そんなはずないよ、ないない。



だって、ねぇ?






「そうだよ!蒼空ちゃん、1位だぜ」



目だけでなく耳も疑ってしまう。……あたしが、1位?





「すごいね蒼空!おめでとっ」




「おめでとー!」


「さすが蒼空ちゃん!」




遥登君に続いて、周りにいた男の子たちも祝福してくれる。



「あ、ありがとうございます」


恥ずかしくてどうしていいか分からなかったけど、とりあえず頭を下げる。





「蒼空は努力家だからな。つか元が良いんだろ」


多分八木原君は進路の事を言ってくれてるのだと思う。




あたし、八木原君と同じ大学行けるかな。









「んで!注目するのはここ」



橘君がバンッと指で模造紙を押さえる。






そこは、八木原斎と書かれた文字。


その下に櫻田君、遥登君、橘君の名前が続いていた。