「初めまして。僕の名前は椿です。よろしくお願いします。」





僕は、自己紹介をする。“椿”僕は自分の名前が好きだった。なぜか、わからないけど、自分の名前をいうと温かい気持ちになる。





「初めまして。私の名前は佐藤留美です。職業は、図書館の司書と、小説家をやっています。どうぞ、よろしく。」





図書館の司書。僕は、そう聞いたとき、思わずはね上がりそうなくらい、嬉しかった。





僕は、本が好きだった。本を読むことが大好きで、よく図書館に行っていた。毎日のように行くにつれて、図書館で働けたらなって、思うようになった。





それで、図書館で働く仕事について学校のパソコンで調べて、図書館の司書っていう仕事の存在を知った。





まだ、誰にも言っていなかったが、これはラッキーかもしれないと心のどこかで思っていた。





それに、小説家。ということは、家に沢山本があるんじゃないか。僕は、そういう期待を持っていた。





「椿、佐藤さんは、今日から君の保護者になってくれる人だよ。」





保護者。ということは、今日から僕はこの人と暮らすことに、なるんだな。そう考えると、少しだけ、寂しいなと思ってしまう。