名前の無い物語


「えっ?」柚月は首を傾げた
今…八代さん何て?



「三浦さんは人間なのに…魔法も使えて、王になって…黒崎様達と一緒に居れて…。内気で人見知りな私には、三浦さんに憧れた。只、羨ましかっただけなのに…。」



「八代さん?」



何言ってるの?
私が羨ましい?



「ごめんなさい…。私が、羨ましいと思ったから…。」


「ちょ、落ち着いて八代さん。」


泣き出した八代を慰めようと
柚月は一歩踏み出した

瞬間、吉野の瞳に八代を取り囲む黒い光が映った



「柚月!」


「えっ?」 


吉野は柚月の肩を掴む
驚いている間に、黒い光は八代に纏われていく



「えっ?ちょ、どうなってんの!?」


「…鏡だ!」



吉野が指差した先
八代の後ろに、同じく黒い光を纏った鏡を見つけた
 

「…願いが叶う鏡!?」



「あれが元凶?」