名前の無い物語


『仲間』

その言葉に吉野と柚歌は反応した


そうだった


仲間だと、そう思っていたのに
何故その仲間の強さを信じる事が出来ないのだろう


「…わかったわ。」


「任せたよ、海。」

柚歌と吉野は頷いた

自分だけじゃ足りない
誰かを…他人を信じないと

きっとこれから先には進めない


二人も拳を突きだす
そして、三人はニッと笑った


「負けたら承知しねぇからな、吉野?」

「海だって。」

「二人は負けないって…信じてるから。」


コツン、と三つの拳はぶつかり合う
それを合図に
三人はそれぞれ走り出した