「――汐莉っ!あんたどうしたの、その顔……」 「カナ……」 次の日。 あたしは泣き腫らした目のまま、出勤するハメになってしまった。 昨夜、慎也とはあれきりで…。 何度も着信が来ていたけれど、あたしには出ることは出来なかった。 「あはは…大丈夫。ちょっと昨日泣ける映画見ちゃって……目、冷やすの忘れちゃったのよ」 あたしはニコッと無理矢理笑うと、デスクに着いた。 昨夜を思い出すだけで涙が出そうだ。 慎也に…気持ちを言ってしまった。