規則の守護者

あれ、と、茜の頭へ疑問符が浮かんだ。

……高井瑞緒は笑わない?


「いえ、高井さんは笑いますよ。

僕が『やります』『頑張ります』って言うと、嬉しそうに、ニコって」


瑞緒は確かに、よく笑う方ではない。

仕事中も、部下に指示を出す時も、ミスを指摘する時も、大抵が仏頂面。

だが茜は、茜が仕事に取り組むたびに、彼女が微笑むのを知っている。


茜の返事を聞くと、
それまで面白そうに笑っていた所長は、わずかに眉を曇らせた。