規則の守護者

「もう、穴は無いわよ」


瑞緒が子供達へ近付くと、10の瞳が瑞緒の方を向く。

子供の1人が、寂しそうに口を開いた。


「お姉さんが、ふさいじゃったの?」


そうよ、と瑞緒は答えて、首をかしげた。


「もしかして、昨日も向こうで遊んでたの?」


子供はうなずく。


「だって、昨日は穴が空いてたから」


瑞緒は眉を寄せた。

『空いていれば、出てもいい』

何かがおかしい。


「穴の有無は、関係ないでしょ。

立入禁止だって知ってたなら、どうして入ったの?」


10の瞳が、まっすぐに瑞緒を見つめる。


「お姉さん、心が狭いね」