目を疑った。
十数メートル先にいた後ろ姿は間違いない、海斗だ。
海斗のとなりにはロングの髪の同じ制服を着た女子がいた。
「お、おい。やっぱ今日は遠慮し…」
海斗と女の子は、右手と左手が繋がっていた。
引き返そうてする宙のフォローもむなしく、あまりのショックで持っていたカバンを落としてしまった。
マンホールの上に落ちたせいか、鈍い金属音が響き、前のふたりが振り返る。
――【GAME OVER】
海斗は目を見開き、ポロポロと泣き崩れるあたしを見つめている。
「なんで、愛…」
名前を呼び掛けられたところで気づいた。いつの間にか宙が海斗の眼前にいる。
「ごめん、そこの女。席外せ」
黒髪の子は事態を把握できていなかったみたいだけど宙の一言で走っていった。
そして、姿が見えなくなってから


