「…編み目が荒くても、我慢してくださいね。」 『え、』 「編み物は随分と前の話ですから。」 『芹那ちゃん、…いいの?』 クスッ… さっきまではあんなに威勢が良かったのに。 今は目を見開いて戸惑ってる。 「ふふっ…郁人さんの初めてのリクエストです。今日もこれだけ付き合ってもらいました。お礼します。マフラーでよければ。」 『…ありがとう』 ホッとしたように笑みを零した郁人さんの横顔に、 私の心臓は小さく高鳴りをみせた。