わたしが、明らかに引いているのに、気が付いているのか、どうか。
ソドニ、と呼んだ黒髪メッシュの彼がベッドに横になったままのわたしの視界から、とりあえずいなくなると。
王さま、と呼ばれた茶色の髪の男(ひと)は、はあああ、と大げさにため息をつき……
意外にやさしく、わたしの手をそっと取って、たどだどしい声を出した。
「あなた、の、名前が、知りたい……です」
えっと、これ……日本語……?
わたし、今まで英語の成績最悪だったし。
日本語以外の言葉なんて、判んないししゃべれないって思ってた。
だから今まで、0やゴブリンたち全員の言葉が、すっと耳に入り、その意味を理解出来たから。
なんとなく、みんなずっと日本語で会話してたんだと思いこんでたけど……どうやら違うらしい。
王さまのお世辞にも上手くない『日本語』を聞いて、わたしようやく。
自分がビッグワールドの言葉を母国語のように理解できていることに気がついた。
特に、お父さんや、星羅から習ったわけじゃないのに知ってるなんて。
やっぱりわたし、ビッグワールドのヒトなんだって変に実感しながら、返事をしてた。
『えっと……わたしは、内藤真衣です』
『なんだ、言葉は通じていたのか。
……と。
そなた、ナイトウマイと申すのか?
奇妙な名だな。やっぱりこっち側の人間か……?』
わたしと意思疎通できたのが、そんなに嬉しかったのか。
急に機嫌良くなった王さまに、対し。
蹴られて、床に座り込んでたたソドニがえっ! と驚いた顔をして立ち上がった。
『内藤真衣って!
遊具担当の整備士長。内藤鋼牙さんの娘……さん?』
『……そうです……が』
聞きなれた名前に、反射的に答えれば。
ソドニが、わたしの手首を乱暴にがしっと捕まえた。
ソドニ、と呼んだ黒髪メッシュの彼がベッドに横になったままのわたしの視界から、とりあえずいなくなると。
王さま、と呼ばれた茶色の髪の男(ひと)は、はあああ、と大げさにため息をつき……
意外にやさしく、わたしの手をそっと取って、たどだどしい声を出した。
「あなた、の、名前が、知りたい……です」
えっと、これ……日本語……?
わたし、今まで英語の成績最悪だったし。
日本語以外の言葉なんて、判んないししゃべれないって思ってた。
だから今まで、0やゴブリンたち全員の言葉が、すっと耳に入り、その意味を理解出来たから。
なんとなく、みんなずっと日本語で会話してたんだと思いこんでたけど……どうやら違うらしい。
王さまのお世辞にも上手くない『日本語』を聞いて、わたしようやく。
自分がビッグワールドの言葉を母国語のように理解できていることに気がついた。
特に、お父さんや、星羅から習ったわけじゃないのに知ってるなんて。
やっぱりわたし、ビッグワールドのヒトなんだって変に実感しながら、返事をしてた。
『えっと……わたしは、内藤真衣です』
『なんだ、言葉は通じていたのか。
……と。
そなた、ナイトウマイと申すのか?
奇妙な名だな。やっぱりこっち側の人間か……?』
わたしと意思疎通できたのが、そんなに嬉しかったのか。
急に機嫌良くなった王さまに、対し。
蹴られて、床に座り込んでたたソドニがえっ! と驚いた顔をして立ち上がった。
『内藤真衣って!
遊具担当の整備士長。内藤鋼牙さんの娘……さん?』
『……そうです……が』
聞きなれた名前に、反射的に答えれば。
ソドニが、わたしの手首を乱暴にがしっと捕まえた。



