「っ…佑斗っ…佑斗っ」 俺を何度も呼び、泣きながら抱きついてくる莉音。 「…っ…ゴメンな…莉音…。 守れなくって…」 怒りと悲しみがまじりあう。 「っ…うっつ…」 莉音の唇には、強く唇を噛み締めたからか…血が滲んでいる。 それがもっと、俺を苦しめ後悔させた。 「…莉音、佑斗クン…帰ろ…?」 俺は、莉音のカバンも受け取り歩き始めた。