二人の紳士に限らず、その街のすべてが私に無関心だった。 身体を擦り抜けるほどに。 笑い声を上げる人々には私の姿が見えていないようで、肩が触れ合うことも無かった。 きらびやかな活気だけが肌に張り付き、私は独りだった。 大通りの真ん中で、私は叫んだ。 「どこだ、ここは。砂漠は、太陽は、洞窟はどこに消えた!」