数本先の木が倒れても、大きな音は上がらなかった。 何もかもを吸い込む美しい渦は、音も逃がさなかった。 「残念ね。分かったわ」 それがエンとの別れだった。 彼女は白銀の尾を引いて木々を跳び渡り、あっという間に見えなくなった。 そして私は、倒れて行く珊瑚の木から投げ出されて、砂の渦に飲み込まれてしまった。