数時間後、私は壁に背をつけ、大小の荷物の隙間で縮こまっていた。 押し問答を経て、私の身なりを見た駅員があてがったのは、最後尾の荷物車だった。 座席は無く、硬い木の床は車輪がレールをかむ感触を直に伝えてきた。 明かりはあるにはあったが、天井から吊された切れかけの電球が、不機嫌に揺れているだけだ。 伸び縮みする影に、これからの道程への不安が募る。