「会いたかった…クロ」 いきなりの優さんの行動に、私も記者の皆さんも驚いた 「ごめん…こんなに待たせるつもりじゃなかった…」 私の耳元で、小さな声が聞こえた その声質と、優しい腕から優さんの気持ちを感じることが出来た 私は… 捨てられたわけじゃなかった そのことが分かると 涙が流れた 「怖かった…捨てられたかと思った…」 「うん、ごめんね…もう、こんな思いさせないから」 そう言いながら、ギュッと抱き締めてくれる優さん でも、着ぐるみの厚みが邪魔をする …少し、もどかしい…