「お待たせ、心菜」 笹谷さんからの電話が切れてしばらくすると、菊香が帰ってきた 「はい、あげる」 っと差し出されたのは、湯気の立った紙コップ 中には温かいココアが入っていた 「ありがとう」 それを素直に受けとる私 たぶん、菊香は私を元気付けようとしてくれてるんだと思う 「…大丈夫…?」 少し控え目に菊香が聞いてきた 「わかんない…なんとなく、こんな結末も予想してたから」 「…そっか」 覚悟はしていた… でも、実際の衝撃は予想以上だった 涙が乾かないのがその証拠だ