翌日。

今日は浅田君とは電車では会わなかった。

「ふぁ~」

昨日はずっと杏のことを考えて眠れなかった。

「何~??夜更かしでもしたの??」

杏がいつものように私に話してきた。


どうしよう。杏と目があわせられない。

思い切って聞いてみようか。
でも、聞いたところでどうなる??

自問自答を繰り返す。

「芽衣、どうしたの??」

「え?!あ、ごめんボーっとしてた!」

「なんか芽衣らしくないなね。
あ、そうだ。ごめん!今日も高木先輩と帰ることになったの」

「分かった。杏はさ、もう軽音部に入るの?」

「入ろうと思う。芽衣も入ろうよ!」

「考えとく」



その会話を最後に授業は始まった。