「ううん、私こそ、眠っちゃって、ごめんなさい」


「それはいいよ。でも、あんな所で寝たら、風邪引くぞ?」


「ごめんなさい」


「ちゃんと布団で寝ないとな」と言いながら、俺は結衣の体をそっとベッドの上に横たえた。


「あ、孝司さん、ご飯は?」


「食べて来た」


「そうですか……」


 結衣が悲しそうな顔をするので、


「ご飯、作ってくれてたのか?」と聞くと、


「はい」と結衣は言った。