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真っ先に聞こえたのは粘着室な音。

赤い。赤い。目が赤い。違う黒い。目が変だ。おかしい。


「いゃ、ゃぁ!つば、つばき、くん……っ!」


「うぁ、ぁぁぁぁぁ!」


なんだこれ?なんだこれ?痛い?何?何かが目に入っている。激痛を運ぶ。


「くっ、ぅぁ……ぃぐぅぅぅ!」


見にくい叫びをあげながら付いた手で精一杯床を押す。

痛い痛い。

また粘着室な音。刺さっていた。何かが浅くとも刺さっていた。血が止まらない。痛い。痛い。

また叫ぶ。目を押さえる。鼓膜を突き破ろうとも知らない。

叫ばなければ痛みで気が狂う。


「ごめんね。椿。こっちの建物古いから遊ぶなって言われたのに、遊んじゃったから……」