障子に視覚を張り付け、次の行動を待った。 今すぐにでも押し入れに入ろうかと悩んだけれど、間に合わないだろう。 ならば賭けるしかない。柊様の次の行動が悪い方にならないように願うしかない。 どうするの?どうするの? 「雛……椿……」 「「!」」 気付かれたと肩を跳ねさせる。 なのに、言葉の呟きとは裏腹に影は薄く、遠くなっていく。 どうやら独り言のようだ。 「はぁ……ぁ……」 安心した事により、溜めていた息を吐き出した。