「ちょっと取ってくるね」




私は急いで駐車場へ向かった。






エレベーターを降りると、もう何人かの人が来ていて、タバコを吸ったりして時間をつぶしていた。




駐車場にも数人の人がいた。





私達の車の近くに、綺麗な女の人が子供を抱いて、立っていた。




誰だろう・・・・・・


子連れの友達、いたっけ?



そう思いながら、車の中から保冷バッグを取り出した。





「あのっ!!」




背後から声をかけられた。






「すいません。海東卓弥君の結婚式の二次会ってここですか?」




細身で、ショートカットで、瞳が茶色くて、モデルさんみたいに綺麗な人。






「そうですけど。どうかしましたか?」




「あの、これ・・・・・・卓弥君に渡してもらえますか?結婚祝いなんですけど」




「え・・・・・・はい。でも、二次会に参加されないんですか?」





この人・・・・・・誰だろう。




ゆかりから聞いたたっくんの今までの女性関係のことを思い出し、この人は誰なんだろうと必死で考えた。