「今日の日を迎えるにあたり、僕は今日何を話そうかとずっと考えていました。

でも、たっくんとゆかりさんが結婚するんだと思うと泣いてしまいそうになって・・・・・・なかなか考えられませんでした。

それくらい、ふたりへの想いは強く、大切な存在です。

今日、ここで話していいものかと悩んだことがありまして・・・・・・それを先ほどたっくんに確かめましたらOKが出ましたので、お話させていただきます」




さっき、写真撮影の後、たっくんと何か話していたけど、あの時・・・・・・


そんな話をしていたんだ。




先生は、大きく息を吸い込んでから話し始めた。





「実は、たっくんとゆかりさんの結婚までの道のりは、簡単なものではありませんでした。

何度も危機を乗り越え、泣いたり怒ったり、感情をぶつけ合い、そのたびにふたりの絆が強くなったように見えます。

僕は、ふたりの涙をたくさん見てきましたが、今の涙が一番綺麗な涙だと思います。

今の涙の味を絶対に忘れないでいてください。


え~、おそらく、今たっくんとゆかりさんは手を繋いでいると思うのですが、どうですか?」






突然そう言われて、たっくんは顔を真っ赤にした。





そして、繋いだ手をみんなに見せた。




拍手が起こる。