「奥さんのどこが好きですか?」





嬉しそうに質問を始めた宮崎さん。



時々私と目を合わせて微笑んでくれた。






「どこだろう。ありきたりだけど、全部かな」





先生は、人前で話すことには慣れている。



いつも通りの先生。




私は、足がガクガクと震えちゃいそうだった。






「奥さんは先生のどこが好きですか?」





「あ・・・・・・あの、私も全部好きなんですけど・・・・・・特に、いつも一生懸命なところと、何があっても守ってくれるところです・・・・・・」







恥ずかしいけど、ちゃんと伝えたい。



先生にも、みんなにも。



どこかにいるお父さんとお母さんにも聞いて欲しい。





私、本当に幸せ。







「プロポーズの言葉なんて教えてもらえますか?」






宮崎さんが先生にマイクを向けた。





「それは・・・・・・なぁ?内緒だよな?」




と先生は私の顔を覗き込む。