「実はね、少しだけ新垣先生のこと、好きになったことがある。あ、でも、もう今は違うから安心してね」




「お、おう・・・・・・」





全然知らなかった。




だって、俺のこと避けていたし、2年になってからは家に行ってもなかなか会えなかった。





「2週間くらいかな。一番辛い時に、新垣先生が助けてくれて・・・・・・毎日会いに来てくれて・・・・・・本当に嬉しかったの。好きっていう気持ちなのか自分でもわからないけど、京子と話そうって思ったのは、新垣先生をこれ以上困らせたくないって思ったからなんだ」





「お、おう。そうか・・・・・・」






動揺した俺は何も言えず。








「新垣先生の喜ぶ顔が見たかった。ただそれだけの気持ちなんだけど、私としてはちょっとの間だけ、恋してたんだよ」




「ありがとな」





「京子にも誰にも言ったことないから、内緒にしてね。もう忘れてね」




「いや、忘れない。ありがとう。素直に、嬉しいよ」








どうして、今日その話をしてくれたんだろうと考えた。





きっと・・・・・・俺が思っている理由だと思う。







「だからさ、今日のカップルイベント、奥さんのことちゃんと紹介してね。私も先生のこと好きだったけど、すごく楽しみだから。他の子だって、先生の奥さん見たいと思うから。気にしないでいいと思うよ」






ほらな。


やっぱり・・・・・・






俺が、このイベントで傷付く生徒がいるんじゃないかと心配していたことを知っているから。






だから・・・・・・わざわざ今日告白してくれたんだ。