卒業しても、私達は新垣先生の追っかけを続けていた。




新垣先生にはかわいい彼女がいる。


そのことを私は知っていたけど、友達には言わなかった。




私がひとりで新垣先生の家の周りをうろうろしていた時に見かけてしまったから。


言えるわけがない。





別にね、何かを期待しているわけじゃない。




どうせ、覚えてくれてもいないと思うし。




だけど・・・・・・忘れることができなかった。






3年間、たくさんのときめきをくれた人。



毎日を輝かせてくれた人だから。







「スカートみ・じ・か・い~ぞっ!!」って頭を叩いてくれたこと、一生忘れない。






あれから何年経った時だっただろうか。




私は、ようやく別の男性を愛することができた。




心の中には新垣先生がいたけれど、その人のことも好きだった。






結婚した。



そして・・・・・・


離婚することになった。







原因はいろいろあって、何が一番の原因なのかはわからない。




でも、私は心から彼を愛してはいなかったのかな。




彼が作った借金を許すことができなかった。




もしも、新垣先生が旦那さんだったら、私は許したと思うもん。




やっぱり、好きじゃなかったんだと、その時は思った。






お互いに何かが違うと感じながら生活していた。




だから、離婚の話はトントンと進んだ。




むなしいくらいに、スムーズに。






うちの親だけが反対していたので、それを説得するのに時間がかかった。




だから、籍を抜く前に、別居することになった。