「こ~ら!また自分を責めてる!」





窓の外をボーっと見ていた私の頭に、先生の手の重みを感じる。




窓の外を見ていたけど、見ている景色はちっとも頭に入ってこなくて、さっきのお義母さんの顔が浮かんでいた。





「二世帯、考えてあげなきゃいけないよね」




私は消えそうな声でそう言った。



自分にそう言い聞かせるように。






「何言ってんだよ。俺は、両親の面倒はちゃんと看るつもりだよ。でも、同居なんて考えたことない。それは親父もおふくろも昔から言ってたことなんだ。何かあったら助けてもらうけど、一緒に暮らしたいなんて思わないって口癖のように言ってたんだよ」






私も結婚前に先生のご両親から何度もそう言ってもらって心が軽くなったんだ。




私の両親も同じ考えだった。





でも、だんだん歳を取ると、不安になったり、考え方が変わったりするのかもしれない。




今の私にはまだわからない。