「まぁ、そう思っていたんだけど、今がいい時期かなと思って。子供は焦らなくてもいいだろ?家は、ローンのこともあるしなるべく早い方がいいと思うんだ」





先生はちょっと眉をしかめながらそう言った。





「場所は、今の家の近くにするの?」




お義母さんは、お菓子を食べる手を止めて、質問を続けた。




「そうだな。俺と直の職場にも近いから便利だし、あの辺りで探そうと思ってる」




「もっと近ければねぇ・・・・・・遊びにも行けるのに」




お義母さんは、寂しそうにそう言った。







近所の子供が遊んでいる声が聞こえてきた。




胸がドキドキした。



ざわざわと言った方が近いかもしれない。





先生のお義母さんは、今までそんなことを言ったことなかった。



“私達は私達でやっていくから気にしないで”と結婚前によく言っていた。





寂しいのかな。




息子だもんね・・・・・・


先生にもっと会いたいのかな。