「そうそう、今日は話があってさ。そろそろ俺達も家を買おうかなと思ってるんだ」





今日はその相談をしに来た。



まだ決まってはいないけど、いくつかお気に入りの場所を見つけた。




今年中には決めたいねって話してるんだ。





「家?そうか。そうだな。お前ももういい歳だしな」




お義父さんは新聞を閉じて、神妙な顔つきになった。





「子供が生まれてからでも遅くないんじゃないの?」





お義母さんは、遠慮がちに小声でそう言った。





ちょっとびっくりした。



お義母さんはそんなことを言うように思えなかった。



やっぱり、子供を楽しみに待ってくれているってことだよね。