「ほら、空・・・・・・見て」




私は、先生の腕に腕を絡めて、空を見上げた。




そこには、真っ白な雲がたくさん浮かんでいて。




「あそこの雲、すごいな」





先生が指差した先には、小さな細かい雲がいくつも列を作っていた。






「あっちも見て」





私が指差した先には、糸のように細い雲がスーっと何本も並んでいた。







「同じ空なのに・・・・・・不思議だね。別の日の空みたい」





少し首を動かすだけで、全然違う雲が見える。



こんな空も珍しい。